Manfred Rusch
Geigenbau Meister

マンフレッド・ルーシュ:バイオリン製作マイスター

  • 1955年:ドイツ、バイエルン生まれ。
  • 1982年バイオリン製作マイスターのPaul Lysen氏 、Fridolin Rusch氏 ・H.G.Woerz氏 に師事。
  • 1987年:ドイツ・アウグスブルグにSusanne Conradi と共に工房を開く。
  • 1989年:バイオリン製作マイスター資格取得。
  • 1993年:ドイツ・ミッテンバルト国際バイオリン製作コンクールにてバイオリン音響部門第2位。
  • 1997年:ドイツ・ミッテンヴァルト国際ヴァイオリンコンクールにて、チェロとヴィオラ栄誉資格取得。

Augsburg 1997
\1,050,000-.

 

Manfred Rusch

オールドフィニッシュ(古い楽器の風合いを最初から持たせて製作する事)のバイオリン。この楽器も10月2000年「弦楽器フェアー」に出品されていたもの。

この様なオールドフィニッシュの楽器は、得てして「弾くとがっかり。」なんて事が多いのですが、この楽器は、結局新作である事からくる興ざめなギャップを感じさせない、落ち着いた豊かな響きをもっています。

古い材料を使っているという事と、楽器の修理・調整を通して蓄積された、彼のデータ・技術・経験がうまく込められているからでしょう。昨今のイタリア新作楽器だと駒・魂柱などは日本国内で調整し直さなくてはならない事が多いのですが、(さすが)ドイツ・ヴァイオリン製作マイスター...彼の楽器には全く必要ありません。現在、ルーシュの音に対する意向を尊重し、弦までもそのままの状態にしておいています。(”ヘリコア””コレルリ”)

ゴールデンイエローの大理石のようなスラブカットの裏板は、まず最初に目を引きますが、例えばF字孔とスクロールに注目してください。この2つの離れた部分の楕円曲線の類似性をお分かり頂けますか?こういった細かい点は語ってしまえばなんて事はないし、人によってはつまらないと感じられる事かもしれませんが、スクロールのあたまからエンドピンの先まで、製作家の感性が込められた楽器を感じ取る事と音楽から何かを感じ取る「こころ」は、同じく通じるものではないでしょうか?


試奏のお問合せ

もどる