London 4
London '99

弦楽器ディーラーのお仕事とは?


「ありがとう・・・そしてさようなら。」

 

ホテルの片隅に置かれていた。Henryとステッカーがはってあるホテルで目覚める。朝食をいただくために、階下のレストランに降りて行く。途中でホテルの受付のご婦人にあった。彼女はお客に対して態度が随分と冷たい。彼女に比べたら、掃除機のヘンリー君の方がずっと愛想が良いぞ!

-At Peter Biddulph Shop-
今日はガダニーニの鑑定結果を聞いて、楽器を受け取る事になっています。

Joannes Baptista Guadagnini (1711〜1786)
ピアチェンツァ・ミラノ・トリノ・クレモナ・パルマ・ローマと多くの場所に仕事場を持った事から、漂泊のバイオリン職人などとも呼ばれています。日本でも、一時期話題に上った製作者であるので、お聞き覚えのある方もいらっしゃる事でしょう。私の持っていったガダニーニは、お客様のものなので正確な年代はご遠慮させていただきますが、パルマ時代につくられたバイオリンです。製作地が多岐に渡る事、作風がしばしば変化している事などにより、ガダニーニの鑑定は大変難しいといわれます。

さあ、鑑定結果は・・・・?
Peter Biddulph氏からいただいたお答えは、非常に満足のいくものでした。(よかったよかった・・・)鑑定書は後日、送ってくれるとの事です。
J. & A. Beare Ltd.からももらいました!)

さてさて、メインの仕事を終了し、私もいくらか買い物をする事もできたことだし、「古賀弦楽器」のロンドン出張も、そろそろ終りそうです。でも、家に帰るまでが出張です。お墨付きをもらった楽器をまた大事にもって、後は、長い飛行機の旅を乗り切るだけです。

UNDERGROUND:地下鉄の看板です。さようならロンドン・・・-帰国の日- At Heathrow Air Port

空港で、搭乗手続きで順番待ちをしているとき、思いがけない方にお会いできました。
バイオリニストの川畠成道さんです!昔、私がViolin パートとして参加したアマチュアオーケストラで、ソリストとして演奏をしていただいた事があるのです。本当に素晴らしい演奏で、私はその時の事を良く覚えています。ご挨拶したところ、私よりも1つ前の便に乗られるとの事。また、共演させていただきたいものです。
川畠成道さんの公式ホームページはこちら

機内では、別の出会いがありました。楽器を機内持ち込みにするときは、楽器を隣の席においておく事ができるように、たいてい私は、横3席分ほど空席がある座席を取ってもらえているのですが、そこへ、離陸後1時間ほどして、30代ぐらいの白人男性が座ってきたのです。彼はドイツ人で、なんと、同じく楽器のディーラーのでした。私が楽器を持っているのをみて、接近してきたようです。彼はフランスに住んでいて、日本にもよく楽器を持ってくる事が多いのだそうです。彼はダブルケースでバイオリンを持っていました。楽器はフランスものの楽器が好きだそうで、この時もVuillaumeのバイオリンを持ってきていました。彼はお話好きらしく、お互いの事や、仕事の事、楽器の事を、共にたくさん話しました。また今度日本に来たらお会いしましょう!

さて私は、フランス楽器好きのディーラーさんが隣の座席のフランス人の女の子とお話し始めたすきに、成田につくまで一眠り・・・。おやすみなさい! See You!

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